ロボット工学
これが,学生時代ボクのやってきた研究の専門分野であり,来月から行う研究活動だったりします.とあるロボットを作る際,生物の構造を参考にする手法が結構とられてます.なんせ,生き物は進化してきているため,構造が効率的になってますからね.ボクが学生のとき,ヒトの構造を参考にしたロボットを作っていました.「ヒト」ってもちろん人間のことですが,人間は社会性の意味を含むという理由から,この文章ではヒトという用語を使うのがベターなのでございます.で,ヒトの構造を参考にするということは,当然ヒトの構造の勉強もしなければならない訳で,医学の勉強もしなければなりません.でも,ヒトについて完全に分かっている訳ではないんですよ.例えば,ヒトが卵を持つという動作があります.卵を握りつぶしたり,滑り落としたりしないように,適度な力でヒトは卵をもつことができます.何気なくしている動作なので,不思議に思わないことですが,その仕組みに関しては完全に分かっていません.そこで重要となるのが「仮説」です.いろいろな実験結果から,ヒトの仕組みはこうなっているだろうと仮説を立てると,矛盾なく実験結果を説明できるということです.先ほどの卵を持つ例に関して言えば,基本的にヒトは物体を最小限の力で持とうとします.この時点で,握る力が強すぎて握りつぶすことはありませんね.問題は,滑り落とさないかということになります.それに関しては,皮膚に与えられる変化を検出できるマイスナー小体という細胞(機械受容器)が,卵が滑り落ちそうになったという現象を検出して,もう少し力を強くしようと筋肉に指令して物体を滑り落とすことなく持つことができるというものです.ただ,マイスナー小体は主の役割を果たしているのであろうというものであって,他の機械受容機も卵を持つという動作に寄与しているだろうということが考えられています.この物体を持つことに関する仮説をもとに,ヒトの仕組みをロボットに再現することにより,卵を持つことのできるロボットハンドが実現できるのです.
スロの設定推測も同じことをしています.スロットの箱を見ただけでは設定は分かりません.で,試行(実験)を繰り返して試行結果を得ます.その結果から設定推測という名の仮説を立ててその後打つべきなのかどうかを考えます.仮説が間違っている可能性もあるんですがね.もしかしたら,今まで常識だと言われている世間の仮説が,将来実は間違いだったなんてこともあるかもしれませんねぇ.
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